
| ▼ 盲導犬 ▼ |
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| 人間よりも優れた能力を活用し、人のために さまざまな場所で働いているワンちゃんたちを紹介します。 |
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| 盲導犬とは | 盲導犬(もうどうけん)は、視覚障害者を安全に快適に誘導する犬。身体障害者補助犬の中でもっとも広く知られた存在である。 |
| 歴史 | 盲目の人の歩行補助に犬が使われた例、盲目の乞食や辻音楽師が犬に引かれて歩く姿は色々な絵に描かれており、その最も古い例はポンペイの発掘品の中に見られ、13世紀の中国の絵などその後数世紀にわたって同じような絵が発見されているが、それらはどれも長いロープで繋がれた犬が、視覚障害者を引っ張っている、というものばかりであった。 確実な資料では、1819年、ヨハン・ウイルヘルム・クライン (Johann Wilhelm Klein) というウィーンの神父が、犬の首輪に細長い棒をつけ盲導犬として正式に訓練したのが最初である。その後1916年に、ドイツ赤十字のシュターリンとドイツシェパード犬協会のシュテファニッツが、第一次世界大戦中、戦盲者のために盲導犬を育成しようとオルテブルグに学校を設立し、翌年に盲導犬が作出されて戦盲者の誘導に役立てた。1923年にはポツダムに国立の盲導犬学校が設立され、多数の盲導犬が誕生し戦盲者の社会復帰を促した。 偶然、警察犬の実用化を研究するためヨーロッパに滞在中であったアメリカ人のドロシー・ユーステス夫人は盲導犬の活躍に関心を抱き、スイスのベベイにある盲導犬学校で研究の後、帰米し1929年にニュージャージー州のモーリスタウン近くのホイッパニーに盲導犬育成の学校を設立した。これが現在、世界で最も歴史と実績のある協会 The Seeing Eye, Inc.である。現在、アメリカ合衆国にはこの他にそれぞれが独立した組織として9つの育成施設があるが、その内容はまちまちで質的にもかなりの差があるようだ。英国では、1930年にThe Seeing Eye, Inc.より1人の指導者を招聘し、1931年に4頭の盲導犬が誕生した。その後、1934年にThe Guide Dogs(The Guide Dogs for the Blind Association) が設立された。現在1つの本部の下に9つの訓練所がある。盲導犬はその他豪州・オランダ・フランス・イタリア・フィンランド・スイス・ノルウェー・南アフリカ共和国等でも育成されている。また、近年ではアメリカ合衆国などで、体質的に盲導犬を使用できない人たちのために、盲導馬 (Guide horse) も試験的に導入されているが、危険性が高いなど課題も多い。 |
| 日本での歴史 | 日本人が目にした最初の盲導犬は、1938年米国人のゴルドンが、オルティー V. フォーチュネートフィールズ(The Seeing Eye, Inc.卒)という名の盲導犬と共に観光旅行の途中、日本に立ち寄ったのが初となる。その後1939年、浅田・磯部・荻田・相馬の四実業家が1頭ずつ、盲導犬としての科目を訓練した犬をドイツから輸入して陸軍に献納。日本シェパード犬協会(現:社団法人 日本シェパード犬登録協会)の蟻川定俊が、ドイツ語の命令語を日本語に教え直した後、戦盲軍人が使用した。4頭の死亡後、盲導犬は絶えたまま敗戦を迎え、国中が生活に追われていたこともあって全く忘れられていた。 国産の盲導犬が誕生したのは1957年。アイメイト協会創設者の塩屋賢一が、18歳で失明した盲学校教諭・河相洌より「この犬(チャンピイ)を訓練して街を歩けないか」と依頼された。既に1948年から独自に盲導犬の訓練研究を始めていた塩屋はチャンピイの訓練終了後、チャンピイを利用した歩き方(歩行指導)を河相に指導。ここに国産第一号の盲導犬が誕生した。これが日本における、実質的な盲導犬の歴史の始まりと言える。 |
| 日本での現状 | 現在は、ジャーマン・シェパード・ドッグよりも、ラブラドール・レトリバーや、ゴールデン・レトリバー、ラブとゴールデンの雑種 (F1) が多く活躍している。これは、シェパードのように精悍な顔つきよりもラブのようにおっとりして温和な顔つきの方が、街を歩く犬嫌いの人や子供にも受け入れられ易いことが大きな理由となっている。 2006年3月末日現在の日本国内の盲導犬の実働数は、9施設の出身合計で952頭、数としては米・英についで3番目のランク、独・仏・豪と並ぶレベルである。近年福祉の観点から徐々にではあるが増えつつある。 2003年10月以降に身体障害者補助犬法が完全に施行され、公共機関だけでなくてデパートやスーパーマーケット、ホテルなどの民間施設でも、受け入れを拒んではいけないことになった。しかし罰則のない努力規定であるため、「罰則がないから受け入れない」という意見もある。また、犬が苦手で近寄れないという従業員や顧客もいるため、受け入れの拒否が完全になくなるのは困難である。またバス事業者の京阪宇治交通と京阪宇治交サービス(現在はいずれも会社解散しており存在せず)では施行前の2000年よりバス車内への乗車を可能とした。 「盲導犬は忠実に働かされるストレスのために短命である」という俗説が存在するが、これは誤りである。全国盲導犬施設連合会が2006年7月24日付の毎日新聞にて発表したところによると、盲導犬の平均寿命について初の全国調査をした結果、約13歳という結果が出た。これは平均的なペット犬の寿命よりも1歳ほど長い。調査は全国にある独立した9盲導犬施設のうち、8施設を対象に、盲導犬413頭の平均寿命を算出したもの。一方、飼い犬は東京農工大大学院の林谷秀樹助教授らが3,239頭を調べたもので、平均寿命は11.9歳であった。盲導犬は仕事の性質上、ペット犬よりもはるかに、常に健康管理に気を配られていることが理由と推測される。また「仕事をそもそもストレスと感じない性格の犬を選んで育成している」と回答する団体もある。これらの理由は推測であるが、いずれにせよ「盲導犬が特別に短命である」という事実を科学的に立証するものは現在まで発表されていない。 |
| 日本での育成 | 現在国内で盲導犬を育成している団体数は9団体。その間に共通した“盲導犬”の基準は存在せず、各団体が独自の基準で犬の訓練および視覚障害者への歩行指導を実施している。また団体毎の実績にも非常に大きな差があるが、そのことは殆ど知られていない。9団体で一年間に供給出来る数は、約130頭余と思われる。 盲導犬は人間の身勝手で厳しい訓練を受けて働かされてかわいそう…と思われがちであるが、それは表面しか見ていない誤解から生じている。人と犬が心底通じ合っていなければお互いに信頼しあえる関係は生まれない。また盲導犬事業当事者の中に、犬を擬人化した誤った考え方が主流になりつつあり、そのような考え方に基づいた訓練不足の盲導犬も目につく昨今である。更に欧米が「盲導犬の先進国だ」等という事実に基づかない思い違いが広まっている。 (団体により考え方にも差はあるが)、訓練犬の中から盲導犬になるのは生まれた兄弟のうちほんの3、4割程度と言っている団体と、兄弟犬の7 - 8割は盲導犬になれるという団体がある。どちらの場合でも盲導犬になれなかった犬は気質などの適性を再判断され、介助犬やセラピー犬の訓練に入ったり、聴導犬や家庭犬(ペット)として生きていく場合もある。盲導犬になれなくても選ばれた両親の間に生まれているだけに無能なわけではない。臆病な犬や興奮しやすい犬に視覚障害者のサポートは難しい。また、身体に不調のある犬も視覚障害者との歩行に危険が伴う。そういった個体を無理やり盲導犬にすることは視覚障害者にとって危険である。候補犬兄弟全てに盲導犬としての適性が無いと判断されれば1頭も盲導犬にならない場合もある。それほどまでに視覚障害者の歩行手段としての安全性への配慮がなされている。 昨今の盲導犬の身体的な特徴として、3つのものが上げられる。垂れた耳、大きな目、中型犬である。垂れた耳や、大きな目は周囲の人に警戒されないからである。大きめの体なのは、人を誘導するので、ある程度の力が必要だからである。 |
| アイメイト | 国産第1号の盲導犬「チャンピイ」を送り出した財団法人アイメイト協会では、あくまでも人が主役であることを強調するために、アイメイト協会で育成した犬は、盲導犬とは言わずに『アイメイト (Eye Mate)』と呼んでいる(参考: 海外の施設では、出身施設の誇りを表して各々 Guidedog, Seeing Eye Dog, Pilot Dog 等と表記する)。 |
| リンク | ・財団法人 アイメイト協会 ・財団法人 関西盲導犬協会 ・社会福祉法人 日本ライトハウス ・財団法人 栃木盲導犬センター ・財団法人 日本盲導犬協会 ・The Guide Dogs for the Blind Association |
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