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▼ 一番大切な犬の雑学 ▼ 犬の飼い方D

縁あって飼い主になられたものの、
皆さんのワンちゃんが問題行動なく一生を終えるわけではありません。
そこには愛犬との共生における重要な飼い主としての仕事が存在します。
犬は学習する動物です。
正しい知識をみにつけてしっかりしつけて愛犬と楽しくお過ごしください。

▼項目をクリックしてご関心がある項目をご覧ください

チャプター5 一番大切な犬の雑学

◆マイナープロブレム ◆番犬は必要でしょうか?
◆言葉で叱ることは合図と同じ ◆室内飼育と屋外飼育
◆飼育場所はどっちがいいか ◆犬のトレーニングは漢方薬
◆犬の能力と思考と記憶 ◆安全確保
◆純血種のメリット ◆犬にとっての子供と老人
◆犬の自由?犬にとっては仕事 ◆犬の食欲は底なし
◆どんな食餌を与えたらいいのか? ◆犬の登録と狂犬病予防注射について
◆犬の心理学 ◆犬はみんな学んでいる
◆犬の学習・行動には法則がある ◆法則を活用しよう
◆犬の学習心理学入門

チャプター1 本当の愛犬家になる準備 チャプター2 犬を救うための準備
チャプター3 もっと犬を知るために チャプター4 コミュニケーション実践編


マイナープロブレム

問題のほとんどが原因は明確です、あまり深く悩んだりしないで暮らしていきましょう。飼い主の過剰な反応(情緒)を敏感に受け取り、更に悪化することがあります。

犬に対する私たちの感情表現が時に“オーバーリアクション”として犬に映っている場合もあります。

常に落ち着いて。“気にしない気にしない”

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番犬は必要でしょうか?

社会性のある犬になってほしい、でも番犬でもあってほしい、こんなことをいう人がいます。

確かに番犬と言う歴史はありましたが、今はどんな犬が求められているか考えてみてください。犬の習性に任せて飼っていればそれは立派な番犬になってくれるでしょう。

しかしそれは決して社会性を兼ね備えた犬にはなってくれないはずです。そして“中途半端な番犬”という状態は危険極まりないものです。

今のご時世そんな作業を要求するより伴侶動物としてだけ考えてあげればよいのではないでしょうか。


番犬よりも確かな戸締りがほんとのセキュリティー


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言葉で叱ることは合図と同じ


悪いことをしたら叱る。人間同士ではそれで良いかもしれませんが、犬には同じようにはいきません。叱る行為も否定できませんし、叱ること自体簡単なことではありません。

いけないことを止めさせる学習ができる場合とそうでない場合があり、ほとんどの行動は叱られる声(合図)に条件反射で反応(止める)しているだけにすぎません。

その区別がつかないまま叱り続けても犬は混乱するばかりです。それぞれを正しく認識して有効な叱り方を心がけましう。


犬には学習できる事とできない事があることを認識する


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室内飼育と屋外飼育

いずれの場合も計画的に飼っていけば問題の発生は抑えられます。室内なり、屋外なりのメリット、デメリットの両方が考えられ、どちらが良いとも一概にはいえません。

しかし周りへの迷惑を発生させにくいのは室内飼育ではないでしょうか。特に犬を飼った経験がない人であれば、室内飼育をお勧めします。

飼い主の都合による特殊な場所での飼育は、さらに問題を拡大する原因になります


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飼育場所はどっちがいいか

よく、日本では、「犬は外に繋いで飼うものだ!」と聞かされます。しかし、その一方で、訪米では「犬はファミリーだ!」「息子や娘を外に繋いで育てるか?」と言われてしまいます。

しかし、日本と欧米では、根本的に価値観の違いや文化のギャップが激しすぎます。また、日本説での「犬は外で飼う」も、これも昔の人が言った事であって、私たち現代人とでは、極端に考え方にギャップが生まれます。

要するに、定説と言うものは、ないと言う事です。犬の生活拠点を室外にするか、あるいは、室内にするかは、あなたの考えが定説なわけです。

このような言い方をすると、突き放したような言い方になってしまいます。ですが、本当にあなたが決める事が定説なのです。現状のライフスタイルや家庭事情に合った共同生活が、末永く犬と付き合っていく「コツ」です。

犬と暮らすには、室内生活環境を作ることを極力お勧めします。

もちろん、「無理がない」が条件ですよ。でも、最終的には、あなたのライフスタイルを中心に考える事が一番です。 犬を生活に迎え入れて、環境的にも家庭事情的にも恵まれているのなら、室内生活をお勧めします。

経験上、室内生活を送っている犬と室外生活を送っている犬では、内面的に大きな違いがある事が分かっています。室外犬と室内犬では、やはり室内犬の方が良いといえるでしょう。

その理由として飼い主と十分なコミュニケーションが取れる、愛情が十分に行き届く、たくさん叱り、褒めることが出来る、テレビや人間の生活風景を目の当たりに出来て社会化が発達する、子供達の遊び相手を務める事で、道徳観や優しさを身に付けることが出来る、などが挙げられます。


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犬のトレーニングは漢方薬

どれくらいで犬はいうことを聞くようになるのか?どの飼い主さんも同じ質問をされます。確かにそこに掛かる金額と時間を考えれば気になる部分でしょう。

そして面倒なことはなるべく手短にと考える人も少なくないようです。前述の通り問題行動の改善には、飼い主の成長と犬の成長この2つの要素がありますし、“やってみなければわからない“これがもっとも正直な回答です。

一言で言えば“手が掛かるもの”と認識するべきですし、一度身につけても、その後変化する場合さえあるのです。

そんな変化に合わせ“手を加えていくこと”を楽しまなければ
10年以上の期間を犬と共生する意味はないと思います。


薬もトレーニングも時間を掛けたほうが効果は大きくしかも安全です

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犬の能力と思考と記憶

犬は様々な能力を持っており、計り知れないものを秘めています。個体差はあるでしょうが化学的に証明できない部分も多くあり、優れた種々の能力が様々な用途に役立てられています。

そして人間は犬を擬人的に見てしまいがちなため犬の思考や記憶力なども同じように解釈したりします。

それらにまつわる感動的な美しい話もたくさんありますが、犬の記憶は私たちが思うほど確かな根拠はなく飼い主のことも
2週間で忘れるとさえ言われます。

感覚の項で述べたように、犬は思考や記憶ではなく感覚で生きている動物です。あまり誤った認識や期待を持たずに正しく理解しあうことも重要です。


犬を甘く見るべからず、犬を買い被るべからず


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安全確保

マナーという言葉がありますが、どの程度の事をそう呼んでいるのでしょうか。マナーという言葉でくくる前に“安全を確保”する意識から育んでいくことをお勧めします。

日本ではあまり普及していませんが、犬を連れているときは常に周りに対し配慮が必要です。

本来なら人の往来があるところでは「犬が通ります!」といった感じで声をかけたりする必要があるのです。

犬が苦手な人もいるわけですから、これくらい出来て初めてマナーといえるのではないでしょうか。

自分の安全、犬の安全、そして周りの人の安全、すべてを思いやることの出来る飼い主であるべきです。

糞尿、抜け毛、犬の臭い、唾液など飼い主にとって当たり前なことでも、不快に感じる人間の存在は否定できませんし、このことを理解した上で正しく犬を飼える自分であるべきです。

これらが出来て初めてマナーを守る飼い主と呼ばれます

(マナー=周りの人への敬意です)


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純血種のメリット


今から飼おうとしている犬の情報も重要です。雑種も純血種も互いに良いところがあるとは思いますが、情報といった点では純血種の方が確実だと言えます。

混血種を飼う飼い主の多くは犬の社会化の知識を持たずに飼い始め、問題行動を発生させている事例が多くあげられています。

これは混血種の非難をしているわけではなく、重要なことはたとえどちらの種であったにせよ出生から幼児期にかけて、そして手元に渡されるまでのいろんな情報が確かであるかという点です。

情報があればプランを立てたり対策を講じたり出来ます。経験がないなら、自信がないなら、なるべく純血種を選んだほうが安全です。


犬は人間を差別しません、人が犬を差別せずに選ぶには確かな経験が必要です。
但し、正しい技能や考え方を持ち合わせた、繁殖者ばかりではないことも付け加えておきます。

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犬にとっての子供と老人

特に社会化のなされていない犬は人間の子供を動物とみなしてしまうことがあります。子供は犬をあおる独特の動きをとるため犬にとって刺激的なものとして映ります。

またお年寄りは犬にとって、とても警戒心をあおる存在でもあります。腰を曲げてゆっくり歩くその姿を見た経験がない場合、動物と認識し脅威を感じてしまうからです。

元来、捕食本能により衝動的に動くものを追いかける習性が働くため当然の行動でもあるわけですが、これらは正しい社会化そして環境内で慣らしていくことにより改善できます。

それに加えシニアカーなど一定速度で人間が平行移動するものも犬にとって脅威であるようです、毎年何件かの事故が報告されています。

犬の本能を理解し、何に対しても環境内で慣らしていくことは重要な課題です。


捕食本能を侮るべからず!


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犬の自由?犬にとっては仕事

最近は住宅事情も変わりに環境にも余裕が出てきています。そこでほとんどの飼い主さんはその中で犬を“のびのびと”生活させている人が多いようです。

「自由に生活させている」「いつもそばに」「家族だから」「生活の一部だから」など理由は様々です。

場合によっては喜んで家の中を駆け回って縄張りを守り満たされている犬もいるでしょう、しかし自分の許容量以上の広いエリアを警戒し警戒心が強化され問題行動にいたる場合も少なくありません。
いずれにしても犬は“働いている”ことを理解してください、決して自由を満喫しているわけではありません。


犬は自由を満たすより基本的欲求を満たしてもらうことを望んでいます

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犬の食欲は底なし

与えても与えてもまだ欲しそうにしている、そう感じる飼い主さんは少なくないはずです。食べ終わった後見つめる視線はそういう風に見えるものですが、与え続けてもきりがありません。

犬は習性(本能)的に次いつ食べられるかわからないため、食べることのできる機会に思いっきり食べようとします。

「いやしい」と感じる状態が正常(健康)ともいえるでしょう。満腹にしてあげる必要はありません、かわいそうとは思わないでください。犬の健康管理のためにも必要な質と量を与える工夫をするだけです。

餌の量より質を意識することが犬を長生きさせる秘訣


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どんな食餌を与えたらいいのか?


犬にどのような食事を与えたらいいか、よく受ける質問のひとつです。しかし、犬に与える食事内容などは百様百式です。例を上げていけばきりがないくらいです。

確かに価格=品質ではありますが、高価なら必ずしも安心と言うわけでもありません。お金を掛ける価値があるものなのか、そうではないのか飼い主さんがしっかり見極めてあげるべきです。

ブランドにこだわれば安心というものではなく、確かに選択が難しいところでは有りますが、一部を除いて50歩100歩と言った現実です。

全部一緒だとは言いませんが、最も望ましいのは、あなたが勉強して愛情がこもった食事を用意してあげることが一番です。もちろん、手作りである必要もありません。

犬に食事を与える時に、「ほら、エサ…」ではなく「お〜い ご飯よ〜」と言う風に食事を与える時の愛情がこもっていれば、犬は文句を言いません。

たとえ、一流メーカーのドッグフードや缶詰であっても、貰う時に素っ気無く貰えば美味しくありません。美味しい食事とは、あなたの愛情がこもっている食事です。

あとは、栄養バランスです。ドッグフードなどであれば、その年齢その年齢に合わせた食事選びが可能です。大事なのは、内容も確かにそうですが、あなたの愛情が一番です。

犬にどのような食事を与えるかは非常に重要な課題です。その犬が食べている食事内容で、病気になるかならないかが決ってしまいます。

一見、おおげさな事のようですが、食べる食事が原因で「皮膚病」や「アレルギー」などの病気になってしまったりします。

その他に、犬の問題行動が食事内容を変更することで改善が見込める場合もあります。実例をあげると、攻撃性が強い犬やアクティブ(活発)な犬などの食事内容を変えたりすると意外なことに改善が見込めたりするのです。

特にたんぱく質が高いと、気性が荒くなると言う報告は世界中の動物行動セラピスト達(動物の精神科医)の報告で確認できます。

また、成長期の犬は特にそうです。栄養のない「味付重視」の食事は、大きく健康を損ねます。確かに、犬も味覚を持ってますから、「味付」は無視できません。たしかに、犬だって、ドッグフードより人間の食卓から貰う食事の方が魅力的なことは、論を上げずして言えることです。

しかし、その食事(人間用)が犬に適した食事かと言うとそうではありません。たしかに、味覚においてはいいでしょうが、栄養バランスは全く逆効果です。

人間の食事は人間が食しても、塩分などが強すぎると言われています。そのような食事を犬が食べたなら、大変なことになります。

たしかに、当面上はなんの問題もないでしょう。但し、犬の心臓には着実に負担がかかっていっているのです。

また、人間の食事で、一番避けて欲しい食物のひとつに上げられるのが食パンです。食パンは塩分が強すぎ、皮膚病を引き起こしかねません。

食パンを好む犬は、確かに多くいます。しかし、犬の健康管理も重要です。飼い主としての義務のひとつとしてそういう食品は与えるべきではありません。

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犬の登録と狂犬病予防注射について

◆ここでは福岡市を例に挙げて構成しています

生後91日以上の犬には一生に一回の登録と年1回の狂犬病予防注射の接種が義務づけられています。

○登録平成7年から犬の登録が生涯1回になりました。登録を申請し、鑑札の交付を受けて下さい。

福岡市外で登録されていた犬は登録事項の変更届出(転入の手続き)が必要です。

登録料(一頭につき)3,000円+鑑札550円


○狂犬病予防注射狂犬病予防注射は毎年1回受けることが義務づけられています。接種後、狂犬病予防注射済票の交付を受けて下さい。

注射:2,500円


(病院の場合上限がある。)※鑑札や注射済票は首輪に着けると迷子札にもなります。
狂犬病注射 2,500円+登録料3,000円〈小型・中型・大型同じ〉+鑑札料550円=6,050円

<手続きができるところ>1集合注射会場福岡市では毎年4〜5月に公民館等で、日時を決めて集合注射を行っています。

市内のいずれの会場でも受けられます。日程については市政だより、はがきなどでお知らせします。

2東部・西部動物管理センターどちらの動物管理センターでも手続きできます。

○登録事項の変更届出

犬の所在地、飼い主、飼い主の住所・氏名など、犬の登録事項に変更があった場合は、動物管理センターへ届出が必要です。

福岡市内での変更 ・・・・電話で連絡してください

東区、博多区、中央区にお住まいの方東部動物管理センターへ
-問い合わせ先-福岡市東部及び西部動物管理センター 
TEL.691−0131(東部)
891−1231(西部)
(東部) 891−1259(西部)


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犬の心理学

犬の心理(犬の学習能力を、人間との生活に生かそう) 犬の心理学ってなんだろう?

犬のしつけをまじめに考える!”は、行動分析学という心理学がもとになっています。それは、人間を含む動物がどのように学習をしているかを探求し、それを実生活へと応用しようとする学問です。


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犬はみんな学んでいる

犬は、毎日母犬と別れあなたの家族の一員となった日から、人間が何かを教えようとしなくても、さまざまなことを学習しています。

最初はただあなたに甘え、鳴いているばかりだったあなたの犬にも、毎日少しずつ、こんな変化が生まれていませんか?

食餌の時間が近づくと、ソワソワしたり、いつもごはんがもらえる場所に行ってみたり、遊びを切り上げる素振りを見せると、「もっと遊ぼうよ!」と言わんばかりに、しつこくじゃれたり、甘噛みしたり、 チャイムが鳴ると、「誰か来たよ!」「誰か帰ってきたよ!」と言わんばかりに玄関に走り出したり、吠えたり、外出のしたくを始めると「行かないで・・」と言わんばかりにあなたの後ろをついてまわったり・・これらはみな、あなたの犬が学習をしている証拠です!

このように犬は、人間が何かを教えようとしなくても、毎日さまざまなことを学習し、その行動を変化させています。

どうすれば、自分の身を脅かす怖いもの、嫌なものから身を守り、毎日、楽しく快適に生きていけるのか学習することができなかったら、生きていけませんね。


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犬の学習・行動には法則がある

犬の学習・行動の変化には、法則があります。一見、不規則で複雑に見える犬の行動も、この行動分析学(心理学)の法則・原理に沿って考えていくことで、犬が、何をどのように学習し、その行動を変化させているのかを知ることができます。

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法則を活用しよう


そしてその法則・原理は、犬に何かを教えるときや、何かをやめて欲しいときに使うことができます。

どのように学習しているのか、その法則を知ることができれば、今度はその法則を使って学習を促すこともできるはずですね。

そしてその法則は、犬の行動を予測することにも使えます。法則によって「今、犬にこれをしたら、○○になるに違いない!」ということが事前にわかれば、望ましい行動を伸ばし、望ましくない行動の学習を予防することができます

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犬の学習心理学入門


●学習の法則:うれしいことが起こると直前の行動を学習します 

犬は、うれしいことが起こる直前の行動を学習します。ご飯やおやつを食べること、大好きなおもちゃで遊ぶこと、飼い主さんに撫でてもらうことはもちろん、その他にもその場の状況に応じて「うれしいこと」はたくさんあります。


A.行動の前

B.行動

C.行動の後

吠える

噛み付く

飛びつく

▲学習

ごはん・おやつ・おもちゃ

散歩に出かかること・撫でてもらうこと

注目されること・・・

(うれしいこと+)


以下の例を見てみてください。どんなことが「うれしいこと」になり、どんな「行動」を学習しているのでしょうか。


例1
ポチは、飼い主さんの足音が玄関の外で聞こえると決まって「ワンワン」と大きな声で吠えて「おかえり」の挨拶をします。飼い主さんはこの賑やかな”儀式”にちょっと困惑ぎみですが、日に日にエスカレートするばかります。

A.行動の前

B.行動

C.行動の後

飼い主さんの足音が聞こえると

吠える

▲学習

飼い主さんが現れる

(うれしいこと+

解説

ポチにとって「飼い主さんが玄関を開けて入ってくること」そして「”ただいま”と撫でてくれること」は「うれしいこと」に違いありません。そしてその直前の行動は「ワンワン吠えること」であり、飼い主さんの帰宅のたびに
「ワンワン吠えること」を学習する機会を作っているのです。


例2

飼い主さんが食卓に付くと、ハチは決まってご主人の足元にじゃれつきます。ご主人は「よしよしお前も欲しいのか・・」とハチにも少しだけ食事をわけてくれます。

A.行動の前

B.行動

C.行動の後

飼い主さんが食卓につくと

じゃれる

▲学習

食事を分けてもらえる

(うれしいこと+)

解説

ハチにとって「ご主人が食事をわけてくれること」は「うれしいこと」であり、「足元でじゃれつく」というのが「直前の行動」です。つまり飼い主さんから食事をわけてもらうためには足元にじゃれつけばいい、ということをハチは学習するのです。


例3

ルルはお客さんが大好きです。うれしくてお客さんに飛びついてしまいます。

A.行動の前

B.行動

C.行動の後

お客さんが来ると

飛びつく

▲学習

楽しい!

お客さんから注目される!

(うれしいこと+)

解説

犬は人の注意が自分に向くことが大好きです。ルルにとって「うれしいこと」は「お客さんにかまってもらうこと」「お客さんの注意を自分に向けること」であり、飛びつかれたお客さんの中には、撫でてくれる人ばかりでなく、服が汚れるからと体をどけようとする人や、顔をなめられて悲鳴をあげる人もいるかもしれません。しかし、ルルにとってみればいずれにしても「お客さんの注意が自分に向いた」という目的が達せられたことになり、そしてその直前の行動である「人に飛びつくこと」が学習されます。


例4

ジョンは退屈をするとごみ箱をひっくり返します。ジョンが喜ぶようなものがごみ箱に入っていることばかりではないのですが、それでもひっくり返してみたくなるのです。そのたびに飼い主さんから叱られてしまいますがお構いなしです。

A.行動の前

B.行動

C.行動の後

退屈するとゴミ箱を

ひっくり返す

▲学習

好きなものが手に入る

(うれしいこと+)

ジョンにとって「ごみ箱においしいものが入っていること」は「うれしいこと」に違いありません。そしてその直前の行動「ごみ箱をひっくり返す」が学習されてしまいます。



例5

ベルは飼い主さんに相手にしてもらえず暇を持て余していました。そんなとき椅子の足をガリガリ噛んでいたら飼い主さんがすっとんで来たのです。無理やり椅子から離されてしまいましたが、とりあえず飼い主さんの気を引くことに成功したベルはとても満足だったのでした。

A.行動の前

B.行動

C.行動の後

暇になると椅子の足

噛む

▲学習

飼い主さんに注目される!

(うれしいこと+)

解説

この飼い主さんはきっとベルを怖い顔で叱ったことでしょう。しかし犬という動物は例え叱られていたとしても飼い主さんに注目してもらうことが何よりうれしいのです。この「うれしいこと」の直前の行動は何でしょうか?そうです「椅子の足を噛む」ことです。不幸にもベルは「椅子の足を噛む」ことを学習してしまい、気を引きたいときに頻繁に椅子の下に潜ることになったのです。



●学習の法則:うれしいことが起こらなくなるとやらなくなります

学習の法則:うれしいことが起こると直前の行動を学習します」 によって学習された行動も、うれしいことが起こらなくなると徐々にやらなくなります。

やらなくなるまでの時間は、学習してからどの位の時間が建っているか、どの程度その行動が定着しているかよって変わってきます。「うれしいこと」が起こらなくなると、一定期間、以前よりもその行動を頻繁に行うようになることもあります。しかしこの時期を乗り越えると学習したことを完全にやらなくなります。

例1

ポチの飼い主さんは帰宅のたびに「ワンワン」と大きな声で「おかえり」の挨拶してくれる賑やかな儀式に困っていました。この悪い癖を直そうとポチが吠えている間は玄関に入らず外で待ち、吠えるのをやめてから家に入ることにしてみました。

解説

この結果ポチはどうなるでしょうか?暫くの間、ポチは前にも増して吠えるかもしれません。なぜなら、「吠えれば大好きなご主人さまが家に入ってくる」とすでに学習してしまっているのですから、なかなか入ってこないご主人さまに一生懸命吠えることでしょう。しかし、根気強くなきやむのを待てから家に入ることを繰り返せば、最初は吠えても、吠えるのをやめるまでの時間は徐々に短くなり、最後には吠えずに「おかえり」の挨拶ができるようになります。


例2

人間の食べているものの”おこぼれ”に預かっていたハチは最近太りぎみです。ハチのダイエットと健康のため、これからはハチに与える食べ物を犬用のフードやおやつだけにすることにしました。しかし問題は毎日の食事中のハチのおねだりです。最近では食事をわけてもらえるまでしつこくじゃれつくようになっています。

解説

ハチの「おねだり」の行動に対する「うれしいこと」は「食事をわけてもらうこと」でした。この「うれしいこと」をやめれば、おねだり行動は徐々に減っていくはずです。この場合にも最初はおねだり行動がひどくなるかもしれません。しかし、完全にこの行動をやめさせるためには一貫して「人間の食事中には食べ物をやらない」と決めて実行することが必要です。


例3

ルルは先日、大好きなお客さんに飛びついてご挨拶し、その人を転ばせてしまいました。相手がお年寄りや子供では大変なことになると気が付いた飼い主さんは、ルルの人なつこい性格をそのままに、もっと上手にご挨拶ができる子にできないかと考え始めています。

解説

ルルにとって「うれしいこと」は「お客さんの注意を自分に向けること」でしたね。この場合、飛びついたときに「うれしこと」が起こるのではなく、静かにおすわりをしているときにだけ起こるようにすればいいのです。飛びつきそうになったら、お客さんにくるりと後ろを向いて2,3歩下がってもらいます。おすわりをしたら、正面を向いて近づきます。これを繰り返し、おすわりしているときにだけお客さんに構ってもらうように協力してもらいましょう。



●学習の法則:たまにうれしいことが起こると学習効果は絶大!

”毎回”うれしいことが起こるより”たまに”うれしいことが起こった方が学習効果もあがります。このようにして学習されたことは忘れにくいという特徴があります。

例1

ジョンは退屈をするとごみ箱をひっくり返します。ジョンが喜ぶようなものがごみ箱に入っていることばかりではないのですが、それでもひっくり返してみたくなるのです。そのたびに飼い主さんから叱られますがお構いなしです。

解説

ごみ箱にはいつでもジョンの好きなものが入っているとは限らないのにジョンはどうしてごみ箱をひっくり返すことを学習したのでしょうか?実は、"毎回"いいものが入っているより、"時々"入っていた場合の方が学習効果は大きいのです。

"たまに"うれしいことが起こるという方法で学習されたことは忘れにくいので”よい習慣”を身に付けるのにこれを使うとよいでしょう。しかしその一方で、”悪い習慣”も定着しやすいとも言えます。悪い習慣はどのようにして定着してしまうのでしょうか?

例2

ダイエットと健康のため、人間の食事を分けてもらうことを禁じられたハチですが、飼い主さんの強い意志のもと人間の食事を分け与えることをやめた結果、だいぶおねだりの回数が減ってきました。そんなとき、飼い主さんは甘えた顔をしたハチと目があって、「1回くらいならいいだろう・・・」とつい肉を一切れやってしまったのです。

解説

このまま食事を分け与えない、ということを徹底すれば、ハチはおねだりをやめたでしょう。しかし、たった1回与えてしまっただけで事態は急変するのです。なぜならこれは”たまに”うれしいことが起こったことになるからです。従って、前より増して人間の食事中に”おねだり”をする、という行動が忘れにくい習慣としてハチの中に定着することになったのです。


例3

帰宅のたびに「ワンワン」と大きな声で「おかえり」の挨拶をするポチの飼い主さんは、その悪い癖を直そうとポチが吠えている間は玄関に入らず外で待つようにしていました。この方法で2日までは何とかうまくいきましたが、3日目、とうとう5分たってもなきやまないポチに我慢ができなくなり、飼い主さんは吠えている間に家に入ってしまいました。

解説

この結果ポチはどうなるでしょうか?残念なことに「しつこく吠えれば大好きな飼い主さんが入ってくる」と学習してしまうのです。吠えるのをやめるまで待った2日間の努力は水の泡となってしまったどころか、事態を悪化させてしまったのです。


悪い習慣を断つ、あるいは悪い習慣をつけないための心がけには一貫性が必要です。「一度くらいいいだろう・・・」という気持ちは、「”たまにうれしいことが起こる”と学習効果は絶大!」という法則にしたがって、かえって望んでいない行動の学習効果をあげてしまうのです。


●学習の法則:いやなことが回避できるとその行動を学習します


犬はいやなことを避けることができた行動を学習します。


例1

ナナはお散歩が大好きです。長いリードで自由に広場を走りまわったあと、帰る時間が近づき飼い主さんに「おいで」と呼ばれても決して戻りません。なぜなら戻れば、短いリードに付け替えられ、もう家に帰らなくてはいけないからです。

解説

ナナにとって「いやなこと」は他ならぬ「短いリードに付け替えられ家連れて帰られること」です。そしてそれを避けることができる「号令に無視すること」を学習してしまいました。


例2

怖がりのミッキーはお散歩の途中で会う人に「かわいいわね」と手を出されたり、触られたりすることが大の苦手です。ある時、「ウウ」と低く唸ったら、その人が手を引っ込めたのでミッキ−は「しめた!」と思い、それ以来近寄って欲しくない人には唸ることに決めたのです。

解説

ミッキ−は不幸にも「唸る」ということを学習してしまいました。なぜなら「知らない人から触られる」という「いやなこと」を回避することができたからです。


唸ったり、噛んだり、といった犬の攻撃的な行動は、このようにして学習されたものであることは決して少なくありません。怖がりの犬にはこのような学習の機会を作らせないように飼い主が心がけることも大切です。

例3

ゴローは毎日決まった時間にやって来る郵便屋さんが許せません。毎日自分のテリトリに侵入して何も言わずに去って行くからです。「けしからん奴だ!」と毎日「わんわん」吠え立てて追い払っています。

解説

ゴローにとって「いやなこと」は「郵便屋さんが自分のテリトリに侵入してくること」です。ゴローが「わんわん」と吠え立てているうちに郵便屋さんは配達を終え帰っていきます。ゴローはどう感じているのでしょうか?自分が吠えることで郵便屋さんを追い払うことができた、と感じているのです。つまり、ゴローにとっていやなことを回避することができた行動「わんわん吠え立てる」が学習されてしまうことになります。


郵便屋さんが来たら、ゴローにゴハンを取り分けておいたものやおやつをひとかけらあげて楽しいことが起こるようにしてあげましょう。こうすることによって、郵便屋さんはゴローにとって、「けしからん奴」ではなくなり、郵便屋さんが来ることが、”楽しいことがたくさん起こるきっかけ”になります。郵便屋さんにご協力いただけるのなら、直接おやつをあげてもらってもいいでしょう。


●学習の法則:「罰」は一時的には効果あり!でも副作用があります

誉めてしつける方法は効果が出るまでに飼い主の手間と時間がかかります。それと比べ叱る、罰を与えるという方法は時に非常に短時間で効果を見せることがあります。しかしそれには副作用があることをぜひ知ってください。

副作用1

「罰」が与えられると直ちにその行動は取られなくなります。しかし、その効果は永久ではありません。その効果を持続させるためには、毎回罰が与えられ続けなくてはなりません。

副作用2

与えられていた罰が与えられなくなると前にも増してその行動が見られるようになります。

例1

退屈をするとごみ箱をひっくり返してしまうジョンは、とうとう大目玉をくらいました。その後暫くはごみ箱に近寄ることをやめていましたが、暫くすると恐る恐るごみ箱に近づいてみます。飼い主さんから怒られるとその場を去りますが、怒られないとやはり前と同じようにごみ箱をひっくり返してしまいます。それどころか、ひっくり返しても叱られないことが続くと、ますますひどくなっていきました。


解説

「大目玉」はジョンには即効性の薬でした。でも、この効果は永久には続きません。罰が与えられ続けられないと効果はなく、それどころか、罰が与えられなくなるとその反動があるのです。


副作用3

罰はそれが与えられた状況ではその行動が起こらなくなっても、それ以外の場面ではよりひどくその行動を取るようになります。

例2

多くの子犬がそうであるように、サチも飼い主さんにじゃれてはよく噛んでいました。人を噛んではいけないということを教えるため、旦那さんはサチが噛んだら首根っこを掴んだり、叩いたりして噛んではいけない、ということを徹底的に教えました。その結果、サチは、大人の男の人には決して噛みませんが、子供や女の人には噛む子になってしまいました。

解説

「首根っこを掴んだり」「叩いたり」というような罰を用いて教えた場合、このようなことが起こるのです。サチの場合には、「罰を与えた状況」である男の人に対しては効果がありましたが、それ以外には効果がありませんでした。また困ったことに、反動によって女の人や子供にはひどく噛む子になってしまいました。


罰を与えるということは、望ましくない行動をやめさせるのに使う手段としては決して効果的ではないことがおわかりいただけたのではないでしょうか?

副作用4

忘れてはならない”罰を与えることの副作用”はもうひとつあります。自分のことを叱ってばかりいる人の前で萎縮してしまった経験を誰でも一度くらいはお持ちでしょう。逆に自分を励まし、認めてくれる人の前では精神的にのびのびとして思わぬ発想が生まれたり、勉強がはかどったりするものです。犬も同じなのです。誉めてしつけられた犬は表情が生き生きし、飼い主の言うことに耳を傾け、その要求に応えようとする意欲に満ち溢れた犬に成長します。叱られてばかりいる子は飼い主の前で萎縮してしまいそうは行きません。叱るということで一時的に望ましくない行動をやめさせることができるかもしれませんが、これでは犬と良い関係は築けないのです。


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